本日は閏日(うるうび)の2月29日です。
3年前の2017年2月27日からこのブログで1年間に亘って「今日は何の日?」という記事を書いていたのですが、2017年は閏年ではなく2月29日がなかったので記事を書けませんでしたが、今年は閏年で2月29日があり記事が書けるので、本日一日限り「今日は何の日?」復活です。
今日は何の日?
2月29日は閏日(うるうび)
閏日とは太陽暦の2月29日の事です。
閏のある年を閏年と呼びます。これに対し、閏年ではない年を平年と呼びます。
平年は365日ですが、閏年は閏日が挿入されて366日になります。
太陽暦では、1回帰年(1太陽年)が365.242189572日にあたるため、平年を365日とし、400年に97回閏日をおいて補正する必要があります。
古代エジプトの暦には閏年はなく、1暦年(1月から12月)は常に365日でした。そのため、4.129年に1日の割合で暦と季節がずれていました。
当時すでに1回帰年は365.25年という観測値が得られていましたが、暦に反映される事はありませんでした。
農民は暦ではなく恒星・シリウスの動きを頼りに農作業のスケジュールを決めていました。
最初の一応完全な太陽暦は、紀元前45年、古代ローマの最高神祇官・独裁官・執政官ガイア・ユリウス・カエサルがアレクサンドリアの天文学者に命じてつくらせたユリウス暦で、1回帰年を365.25日として4年に1度2月の日数を1日増やして閏年をおく事になっていました。
ちなみに閏日を2月に挿入したのは、ローマ暦の初期にはMartius(後の3月)が年初でFebruarius(後の2月)が年末だったためです。
厳密には共和政初期にIanuarius(後の1月)を年初とするように変更されましたが、まだ古い習慣が残っていました。
ユリウス暦の置閏法では約128年に1日の割合で暦と季節がずれてしまいますが、これでも閏年を置かない場合に比べれば大きな進歩でした。
しかし、真の1回帰年の長さは採用した1回帰年よりも0.007810428日だけ短かかったため1500年以上に亘って使われていくうちに、次第に暦と天文学上の現象がずれていきました。
ローマ・カトリック教会では325年のニカイア公会議で春分を3月21日と定めてそれを基に復活祭の日付を決める事にしましたが、日数が多いが故に16世紀には天文学上の春分が暦の上では3月11日となって約10日間の食い違いが生じてしまい問題視されるようになりました。
1582年、ローマ教皇グレゴリウス13世は、当時を代表する学者たちを招集して委員会を作り、暦の研究を行わせました。
そして、400年に3回、閏年となるべき年を平年とするグレゴリオ暦を制定しました。
具体的には、西暦紀元のうち、4で割れる年の2月終わりに閏年をおいて29日とし、なお100で割り切れる年のうち400で割り切れない年だけは平年としました。
ユリウス暦によって起きた約10日間の食い違いは、その年の10月4日の次の日を15日とする事で是正しました。
グレゴリウス暦の置閏法によると、400年間における平均1暦年は365.2425日になり、この誤差による暦と季節のずれは約3320年で1日になるのでユリウス暦よりもかなり誤差が小さくなりました。
このグレゴリオ暦の方法が、制定から数百年をかけて各国で採用され、現在ではほとんど全世界で採用されています。
日本ではグレゴリウス暦は1872年に採用され、明治5年12月2日の翌日を明治6年1月1日としています。