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10月21日はあかりの日

 

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今日は何の日?

10月21日はあかりの日

 

エジソンの「3大発明」は電球・蓄音機・映写機です。

 

そのひとつ、白熱電球が完成したのが1879年のこの日です。

 

白熱電球とは、ガラス球内のフィラメント(抵抗体)のジュール熱による輻射を利用した電球で、フィラメント電球ともいいます。

 

ジョゼフ・スワンが発明・実用化しましたが、本格的な商用化はトーマス・エジソンによるものが最初です。

 

エジソンは京都産の竹を炭にしてフィラメントを作りました。


現在は、タングステン線がフィラメントの主流です。

 

 

電源は直流、交流のどちらでも良く一般的な商用電源周波数であれば周波数も問いません。


フィラメントの赤熱が持続するため、交流電源の場合もチラツキがありません。


電力の多くが赤外線や熱として放出されるため発光効率は低いです。


日常用いられる100Wガス入り白熱電球では可視放射10%、赤外放射72%で残りが熱伝導による消費となります。


ガラス球部分に赤外線反射膜を形成し、赤外放射を減らすと同時に加熱に寄与させ変換効率を上げたものもあります。


発光の原理上放射光の分光分布が黒体放射に近く、一般の人工光源の中では演色性に特に優れています。


このことから写真や映画、テレビの撮影光源として広く利用されるほか人工光源の演色性の基準になる光源もそれ専用の白熱電球と特殊なフィルターの組み合わせで定義されています。

 

白熱電球の明るさはかつては燭(カンデラ(cd)にほぼ等しい)を単位とする光度で表されていましたが、現在はワット(W)を単位とする消費電力で表現されています。


ただし、Wで表示するのは白熱電球だけとなり、他の光源である電球形蛍光灯とLED電球はルーメン lmで表示する事と業界団体の規定で定められています。

 

現在、市販されている白熱電球の多くは1000時間程度の寿命を持ちます。


ただ使用環境によっては電圧の高い場合もあり、この場合は100ボルトの電球では寿命が短くなります。


高温(2200 - 2700°C)となるフィラメントではその構成する素材(ほとんどがタングステン)が点灯時間の累積と共に徐々に蒸発し、細くなることで素材強度がなくなり、最後に折損(俗に言う「球切れ」)することで寿命となります。


また昇華したタングステンがガラス球内に付着し、可視放射効率低下の原因ともなり、フィラメントを真空中に置いた真空電球ではこの昇華が大きくなります。


ガラス球内を不活性ガスで満たすことで昇華を抑えることが出来ますが、ガス中への熱伝導による損失が大きくなります。


今日用いられる白熱電球のほとんどがこのガス入り白熱電球と呼ばれるタイプのもので封入する不活性ガスとしては通常、希ガスが用いられますがその分子量が大きいもの程熱伝導による損失が少なくなるため窒素やアルゴン以外に高価なクリプトンあるいはキセノンを用いたものもあります。


封入ガスにハロゲン(ヨウ素、臭素、塩素あるいはその化合物)を微量混合し、ガラス球部が高温になるように設計することで、昇華したタングステンをフィラメントへと還元するようにしたものもある(ハロゲンランプ)。


フィラメントの温度を高く設定すると放射光中の可視光成分が多くなり、発光効率が上昇しますが、その分フィラメントの蒸散も大きくなり、電球の寿命が短くなります。


ハロゲンランプの場合、フィラメントの温度が同じならば通常のガス入り白熱電球の数倍の寿命となりますが、その温度を高く設定し、寿命は同じだが効率が高い電球とすることもできます。


フィラメントの温度を低く設定し、長寿命化した製品も存在します。


例えばキセノンランプの中には、効率が低く光色も赤色味が強くなる代わりに10000時間前後の寿命を持つものがあり、電球交換の頻度を減らす必要がある、交換が困難な場所(高所など)で用いられています。


交流点灯の場合、ダイオードによりフィラメントに流れる電流を半減させ寿命を延ばすという手法もあります。


他に寿命を伸ばす手法としては、制御回路により、フィラメントが切れることが多い電源投入時に流れるラッシュカレント(電源投入の瞬間からフィラメントの温度が安定するまでの間、規格の8倍程度の電流が流れてしまう現象。)を軽減し、電源投入時のストレスを減らすというものがあります。


フィラメントは、通常単コイルまたは二重コイル(小径のコイルを巻き、そのコイル線で大径のコイルを巻く)となっています。


これはフィラメントの封入ガスとの接触面積を減らすことで、熱伝導を抑え発光効率を改善するとともにその寿命を延長するのに有効です。

 

 

地球温暖化防止・環境保護として、白熱電球の生産・販売を一切終了し電球形蛍光灯やLED電球への切替を消費者やメーカーに促す動きが世界的に広がっています。

 

オーストラリア、フランスやアメリカ(州による)などは白熱電球の生産・販売が今後法律で禁止されます。



2008年4月には、2012年末までに生産と販売を自主的にやめるよう電機メーカーなどに要請する方針を甘利明経済産業大臣(当時)が表明しました。

 

これに応える形で東芝ライテックは同年4月14日に2010年度を目途に白熱電球の生産を原則中止すると発表し、2010年3月17日に国内大手電機メーカーで初めて白熱電球生産事業より撤退しました。

 

続いて三菱電機オスラムも(当初の2012年より1年前倒しし)2011年3月限りで生産を終了(一部製品を除く)、NECライティング・パナソニックも2012年内に生産を終了しています。

 

ただしこれらの要請や自粛は、とくに大手メーカーにとって利益率の高いLEDの生産に力を傾けたいという意向にある程度沿ったものだそうです。


なおミニクリプトン電球は「交換用途に絞って」生産が継続されています。