今日は何の日?
2月10日はふきのとうの日
宮城県古川市の特産品を販売する店「ふるさとプラザ」が1993年に制定しました。
「ふ(2)きのとう(10)」の語呂合せです。
フキは、キク科フキ属の多年草、雌雄異株です。
日本原産で、北海道、本州、四国、九州及び沖縄県に分布し、北は樺太から朝鮮半島や中国大陸でも見られます。
山では沢や斜面、河川の中洲や川岸、林の際などで多く見られます。
郊外でも河川の土手や用水路の周辺に見られ、水が豊富で風があまり強くない土地を好み繁殖します。
近縁種は旧世界に広く分布し、ハーブとして利用されます。また、幻覚作用が報告されている種もあります。
なお、現在、栽培種として市場に出回っている多くのフキは愛知早生という品種であり、愛知県東海市が生産量日本一です。
関東地方以北には、2mほどにも伸びる秋田蕗があり、全国的にも有名です。こうした、巨大な蕗は倍数体によるものです。特に寒冷地では牧草地で大繁殖します。家畜が食べないので畜産農家からは嫌われています。
アキタブキのうち、北海道・足寄町の螺湾川(らわんがわ)に沿って自生するラワンブキは高さ2-3mに達し、北海道遺産に指定されています。
茎は地上には伸びず、地中で地下茎(生姜やアヤメのような根塊)となり横に伸びます。
地下茎が地表に剥き出しになると光合成のため緑色に変色します。このため、ワサビと間違われて誤食される例がありますが、地下茎は有毒のため注意が必要です。
早春、葉の伸出より先に花茎が伸び出します。これを蕗の薹(ふきのとう)と呼んでいます。
雌雄異花であり、雌花は受粉後、花茎を伸ばし、タンポポのような綿毛をつけた種子を飛ばします。開花時の草丈は5-10cmですが、結実時の草丈は80cmになるものもあります。
近年は山野に自生する個体数が減少しつつあります。里山でフキが群生している光景は自生では無く、人間の手によって管理されていることがあります。
市場に野菜として出回るものは栽培品種が多い。主な品種としては、愛知早生や水フキがあります。
栽培種は一般的に、苦みが少なく調理し易い。水フキは大野市や加賀市南部などでは「タニフタギ」とも呼ばれます。なお、秋田フキにも自生ではなく農家で栽培されて市場に出荷されるものもあります。
蕗の薹(フキノトウ)独特の香りがあるふきのとうや葉柄、葉を食用とします。
ただし、肝毒性が強いペタシテニン(別名フキノトキシン)などのピロリジジンアルカロイドが含まれているため、灰汁抜きをする必要があります。
フキの葉柄(ようへい)は重曹や木の灰などを入れた熱湯で灰汁を抜いて煮物や炒め物などにするか、生のまま塩や塩糠に漬け込んで保存し、調理前に煮てから流水で塩抜きしてから同様に煮物や炒め物にします。これだと春から夏に採取したものを冬の間にも利用できます。
また、醤油と砂糖で濃い味の佃煮にしたものは「きゃらぶき(伽羅蕗)」といい、これも保存食・常備菜となります。
繊維質やミネラルが豊富で、昔は冬の野菜不足を補う一般的な山菜でした。現在はスーパーなどでも水煮のパックが年中販売されています。
秋田フキなどの大型のフキは茎の中の空洞も大きいので、身欠きニシンや細切りにした薩摩揚げなどお好みで詰めものをして煮付けても良いです。
葉も、茹でたものを流水に半日ほどさらしてアクを抜き、細かく刻んで佃煮にするなどして食用になります。