今日は何の日?
1月24日はゴールドラッシュの日
1848年のこの日、アメリカ合衆国のカリフォルニアで農業王国の建設を夢見ていたスイス系移民ジェームズ・マーシャルが、川底に砂金を発見しました。
人々が殺到するのを恐れてしばらく秘密にしていましたが、やがて一攫千金をねらう大勢の人がカリフォルニアに押しかけました。
ゴールドラッシュとは、新しく金が発見された地へ、金脈を探し当てて一攫千金を狙う採掘者が殺到することです。
特にゴールドラッシュというと、上記のアメリカ合衆国のカリフォルニアで起きたゴールドラッシュのことを指します。
一連のゴールドラッシュは世界のマネーサプライを急増させました。
フランス銀行の発券高は1850年の4億5千万フランから1870年に15億5千万フランとなりました。
プロイセン銀行の方は1850年に1837万ターラーだったのが1870年には1億6326ターラーに達しました。
金準備の増加は中央銀行の再割引も促進しました。
イングランド銀行の場合、1847年10月の830万ポンドが1852年の第3・4半期平均で2180万ポンドに増えました。
フランス銀行の場合は増加率が5倍近く、1847年の1億2260万フランから1852年の5億8480万フランにまで膨れました。
そもそもの発端は、1848年1月24日に農場主ジョン・サッターの使用人ジェームズ・マーシャルがサクラメント東方のアメリカン川で砂金を発見したことです。
これと前後してカリフォルニアを始めとした西部領土がメキシコからアメリカに割譲されたので、文字通り新天地となったカリフォルニアには金鉱脈目当ての山師や開拓者が殺到することになりました。
特に1849年に急増したことから、彼らは「フォーティーナイナーズ"forty-niner"(49ers)」と呼ばれました。
結果、1852年にはカリフォルニアの人口は20万人まで急増し州に昇格、西部の開拓が急進展することになりました。
この「開拓」は別の見方をすれば、多くのインディアン部族に対する民族浄化でもありました。
ヤナ族などは、金鉱目当てに入植した白人たちによって根絶やしにされ、絶滅させられてしまいました。
また歴史家によっては、1848年革命やその後の革命が、成り勝らなかった一因として「カリフォルニアなどの地域のゴールドラッシュにより、金を求めてヨーロッパ中から人がいなくなったこと」が挙げられるほどです。
当時の記録を見ると、農民、労働者、商人、乞食や牧師までもが、一攫千金を夢見て新大陸を目指したことが記されています。
また、1840年からのアヘン戦争の結果、清国(中国)は開国した上に香港がイギリスに割譲され、マカオがポルトガルの支配下になりましたが、香港・マカオが帰属していた広東省からアメリカへ多くの労働者が鉱山や鉄道建設現場で働くために移民し、その後の広東人を主体とするチャイナタウンの形成につながりました。
土佐出身の漂流民であるジョン万次郎は、ゴールドラッシュ期のカリフォルニアに金を採りに来た唯一の日本人とされています。
ジーンズは、金を掘っていると従来のズボンではすぐ破れて困るということに着目したリーバイ・ストラウス(リーバイス創業者)が発明しました。
リーランド・スタンフォードは、ニューヨークからサクラメントへ移住しゴールドラッシュ時の雑貨商として事業を繁栄させ、さらにセントラル・パシフィック鉄道を創設し大陸横断鉄道時代に貢献しました。
また、愛息リーランド・スタンフォード・ジュニアの死を悼み、その名前を永遠に残すためパロアルトの牧場に設立されたものがリーランド・スタンフォード・ジュニア大学、通称スタンフォード大学です。