今日は何の日?
11月21日はフライドチキンの日
日本KFCの第1号店が1970年のこの日、名古屋市郊外にオープンしました。
ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の創始者、白髭のカーネル・サンダースは、理想の味を引き継いでいることから「日本のKFCが一番気に入っている」と言っていたそうです。
もともと日本に「鶏のから揚げ」という言い方があるのに、この表現が広まったのは、アメリカから進出してきた外食産業の影響によるそうです。
日本独特の習慣としてクリスマス等のパーティでよく食べられます。
また沖縄県ではフライドチキンをおかずにしてごはんや味噌汁と一緒に食べるそうです。
アメリカにおけるフライドチキンの起源はアメリカ合衆国南部の黒人奴隷のソウルフードにあります。
スコットランドでは、イギリス風の焼く、または茹でる鶏肉の食べ方とは異なり、揚げる調理法が一般的でした。
アメリカ南部に移民したスコットランド移民の鶏肉料理が、アフリカ系アメリカ人の使用人に伝わり、現在の調味料やスパイスを使用したアメリカ風フライドチキンの調理法が形作られたといわれています。
元来、安価で栄養価が高く、高カロリーで満足感が得られるフライドチキンは、肉体労働が主な仕事だったアフリカ系アメリカ人だけが食べるソウルフードでした。
彼らが白人農園主の邸宅の台所で調理を任されていた背景から、ヨーロッパ系アメリカ人の食卓にも上るようになり、フライドチキンは南部の白人食文化にとっても欠かせない料理へと変化していきました。
調理方法として油通しが基本である中華料理や、天ぷらが高級料理に位置づけられていた和食と対照的に、欧州の料理では昔から一般に揚げ物は労働階級や低所得者の食事とみなされてきました。
これは鮮度の落ちた食材や、骨や皮の多い食べづらい安価な部位も長時間油で揚げることで食べることが出来るという理由からです。
さらにフライドチキンには骨付きの手羽や脚までも使用されており、これらはナイフとフォークで食べることができないため、西欧においてはスープを取るのに用いる程度で通常は捨てる部位です。
歴史的には20世紀中ごろまで、アメリカでフライドチキンは「南部の黒人の好物」として偏見の目で見られ、白人富裕層は食べることはありませんでした。
アフリカ系アメリカ人のステレオタイプで、好物がフライドチキンとされるのはそこに由来します。
フライドチキンがアメリカ中に広がり、現在では代表的なアメリカ料理として世界中で受け入れられるまでになった背景には、ファーストフードチェーンの影響が大きいようです。
日本のフライドチキン販売業者は、日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)がシェアを占めています。
日本では鶏肉の揚げ物が食べられており、1970年の大阪万博に同店が出展し、その年の11月21日に名古屋に出店。その後は日本各地に店舗を広げていきました。
その後商業的にフライドチキンへ参入する会社は少なく、ロッテリア、モスバーガー、すかいらーくが参入した程度にとどまりました(すかいらーくはその後撤退)。
また前2者のファーストフードチェーンでもフライドチキンが主力商品になるには至っていません。そのためしばらくフライドチキン=KFCの図式は続きました。
その後、2004年10月にファミリーマートがフライドチキンを刷新。
同社社長の上田準二が、伊藤忠商事在籍時に約30年に渡り畜産事業を担当したノウハウを生かし、2005年度に6000万本を売り上げ、販売本数はKFCに続き国内2位となりました。
さらにローソンもフライドチキンに参入し、半年で2000万本の売り上げを記録。
こちらは社長の新浪剛史が、三菱商事在籍時にKFCを担当し社外取締役を務めた経歴があります。
ケンタッキー・フライド・チキンはカーネル・サンダースによって1930年にケンタッキー州コービンのガソリンスタンドに「サンダースカフェ」が併設され人気を得ました。
1939年に考案されたフライドチキンの調理法が礎になって、使用される調合スパイスの種類(ショウガ、ニンニク、セージ、ナツメグ、フェンネル、オニオンフレークなど一部公開)と調合率はごく一部の人にしか知られていない厳重な企業機密です。
調理機材などの進化はあるにせよ、基本的な調理法はカーネルサンダース考案のころからまったく変わっておらず、60年以上同じ味を維持し続けています。
カーネル・サンダースが直筆で書いたレシピは過去68年間本社から動かされることはありませんでしたが、セキュリティの近代化に伴い、レシピも新たな場所へと移動されました。このことがニュース記事となるほどでした。
鶏肉を揚げる際、圧力釜を使用しますが、これはフライドチキンなどを揚げることを目的に設計されたKFCの専用仕様品であり、家庭用の圧力鍋で代用して同様の調理を行うことはできません。
なぜならば、日本国内で販売されているどの家庭用圧力鍋でも、それを揚げ物料理に使用する行為は前提にしておらず、その製品に付属の取扱説明書で禁止されているなど、主に安全面において保証がないためです。
KFCでは、揚げ油に保存性の良いショートニングを使用してきました。
ショートニングに多く含まれるトランス脂肪酸は人体に有害であるという世論の高まりから、KFC社は米国などで消費者団体から提訴されており、2006年10月30日、米国本社は2007年4月までに北米でのショートニングの使用を取りやめると発表しました。
米国本社でさまざまな代替品を検討した結果、遺伝子組み換えの低リノール酸大豆油が本来の味覚にもっとも近いということで採用される見通しだそうです。
味付けの秘密は、11種類のハーブとスパイスによるものとCMなどで説明されています。
これに対してジャーナリストのウィリアム・パウンドストーンは調査を行い、自著「BIG SECRETS」の中でその時点においてはハーブは含まれておらず、調味料は塩と黒コショウとグルタミン酸ソーダだけであったとの結論を導いています。
食べ放題を世界各国の一部地域・一部店舗にて展開しており、アメリカは7米ドル程度、オーストラリアは10豪ドル程度と、価格のばらつきがありますが実施しています。
日本では、大阪府箕面市にある「ケンタッキーフライドチキン小野原店」内の「カーネルバフェ」のみにおいて、チキンの食べ放題が可能です。
カーネル・サンダースの似顔絵は1955年頃、最初のフランチャイズ店であったピート・ハーマンの店で持ち帰り用の紙箱に印刷された線画のイラストが始まりです。
本人は「マグカップみたいだ」と遠慮した話が残っています。
1998年からは「スマイリーカーネル」と呼ばれるロゴが登場しました。
立像はカナダのある店舗でイベント用に作られたもので、倉庫に眠っていました。
これを日本の幹部が見つけて持ち帰り、飾られるようになりました。
日本だけの人形でしたが、後に外国でも模倣されるようになりました。
1985年の阪神タイガース優勝の際に、サンダースの像を道頓堀に投げ入れたファンがいたため、その後優勝できないのは「カーネル・サンダースの呪い」という都市伝説がありました。
その後、カーネル像は2009年3月に発見され、大切に保存されています。