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10月30日は香りの記念日

 

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今日は何の日?

10月30日は香りの記念日

 

石川県七尾市が制定しました。
1992年、七尾市で第7回国民文化祭「世界の香りフェアIN能登」が開催されたことにちなんでいます。


七尾市のシンボルにもなっている丁子は、香辛料や薬として利用されているクロープのことです。

 

 

クローブは、フトモモ科の植物チョウジノキの開花前の花蕾を乾燥させた香辛料の名で、原産地はインドネシアのモルッカ群島です。


日本では漢名に従って丁子、丁字(二つとも読みはちょうじ)、丁香(ちょうこう)とも呼ばれます。

 

クローブの花蕾は釘に似た形をしているため、中国では「釘」と同義の「丁」の字を使って「丁香」、「丁子」の名があてられ、フランス語では釘を意味する Clou と呼ばれ、英語の Clove もこれを語源としています。


非常に強い香気を持っているので、百里香という別名もあるそうです。

 


チョウジノキは熱帯多雨原産の中高木であり常緑樹。
種子から発芽し20年ほどで10メートルほどの高さに成長します。

作物としてのクローブは7-8年目頃から収穫が可能です。


熱帯多雨の地域が原産であり、温室で十分に管理すれば栽培は可能ですが、露地植えでの商業栽培に適する地域は限られます。


7月から9月と1月から2月つぼみを付け、年2回収穫を行われています。


花弁は本木の高い場所になるため、かつては高い作業やぐらをたて手摘みしていました。

これが商品の価格の高さにも反映しているんだそうです。


現在では枝や葉からもクローブオイルが抽出できるため、作業者が直接クローブの木にのぼり枝ごと切り落とし作業しています。


おもにインドネシア、ザンジバル、スリランカ、モーリシャス、マダガスカル、コモロ、ペナン、ドミニカなどで栽培されています。

 

 

香辛料として肉料理によく使われますが、他の香辛料とブレンドしてカレーなどに使用することが多いです。


また、カルダモン、桂皮、ショウガなどと合わせてチャイの香り付けに使われます。

 

肉塊にそのまま刺し、ローストして臭みを消す料理法にも用いられています。


生薬としての花蕾を丁子または丁香ということもあり、芳香健胃剤である(日本薬局方にも収録されています)。

漢方では女神散、柿蒂湯などに使われています。


含香として、密教で灌頂や勤行前の口内のお清めに乾燥した丁子を刻んだものを口に含み噛んで使用します。ただし花の部分は使われません。


特徴的な香気成分はオイゲノール 。クローブの精油には殺菌・防腐作用があります。

 

クローブの精油でアロマとして使用すると、気分が落ち込んでいるときには意欲を高め、興奮しているときは心を鎮めてくれる効果があります。

また、記憶力がよくなることもわかっており、勉強や仕事をはかどらせてくれるという効果もあります。


また弱い麻酔・鎮痛作用もあり、歯痛の鎮痛剤としても使われます。

 

ゴキブリがこの香りを嫌うのでゴキブリ除けとしても使用されることがあります。


また、クローブの精油(丁子油)は日本刀のさび止めにも用いられていました。


インドネシアやインドでは丁子油で香りを付けたタバコもあり、インドネシア語では「rokok kretek(ロコッ・クレテッ)」と称されます。
タバコブランドとしては「ガラム」が一般的に知られています。


中世ヨーロッパではペストなどから身を守るのにポマンダーという香りのお守りを下げることが有効だと考えられていました。
これをオレンジなどの果物をベースに、クローブを一面に刺して乾燥させて作ったものがフルーツポマンダーだそうです。

 

インドや中国では紀元前から殺菌・消毒剤に使われていました。


シリアでは紀元前1721年内外の陶器の壺の中からクローブが発見されています。


古代中国では臣下が皇帝の前に出るときにはクローブを口に含んだという記録が残されています。


ヨーロッパには中国商人が絹などと共にセイロン島経由でもたらし、6-7世紀頃には貴族の間で珍重されるようになりました。


古くは原産地でクローブの価値が把握されておらず、そのため中国商人たちが長く原産地を秘匿したまま交易商品として取り扱っていました。


大航海時代になるとコショウ、ナツメグとともにスパイス貿易の中心的な商品となり一般にも出回るようになりました。


西欧がクローブの原産地をようやく「発見」したのは1511年のポルトガル人デ・アブレウとセラウンのバンダ諸島発見以降だそうです。


1770年にフランスがモーリシャスとレユニオンでの栽培に成功し、そこからアフリカ東岸のザンジバルとペンバ島に伝わり今日の大農園化へ導きました。


日本にもかなり古く、5 - 6世紀には紹介されていて、 正倉院の宝物のなかにも当時輸入された丁子があるそうです。