今日は何の日?
10月27日はテディ・ベアの日
1902年の秋、アメリカの26代大統領セオドア・ルーズベルトは、趣味である狩りに出かけましたが、獲物をしとめることができませんでした。
そこで同行していたハンターが年老いた雌熊(一説には傷を負った小熊)のアメリカグマを追いつめて最後の1発を大統領に頼みました。
しかし、大統領は「瀕死の熊を撃つのはスポーツマン精神にもとる」として撃ち殺さずに、その熊を助けました。
このことが同行していた新聞記者のクリフォード・ベリーマンによって記事にされ、「ワシントン・ポスト」紙に政治漫画として美談で掲載されました。
この漫画の熊は「ベリーマンベア」と呼ばれ、現在でもなお、世界中のファンに愛されています。
ちなみに10月27日は大統領の誕生日でもあります。
このエピソードにちなんで、お菓子屋のモリス・ミットムが大統領のニックネームである「テディ」という名のクマのぬいぐるみを作れば、売れるのではないかとひらめきます。
そこで、モリスは大統領に「名前を使わせてほしい」とお伺いをたてたところ、大統領は快諾しました。
モリスの妻が、漫画を見ながら関節のあるクマのぬいぐるみを作ると、自分の経営するお菓子屋で「テディ・ベア」として売り出しました。
すると、モリスのひらめきどおりにテディ・ベアは大ヒットしました。
卸商のバトラー兄弟が在庫を買い占めるほどの人気を博し、モリスはバトラー兄弟のバックアップのもとテディ・ベアを生産する会社「アイディアル・ノヴェルティ・アンド・トイ・カンパニー社」を興すまでになりました。
このモリスの「テディ・ベア」を大統領本人もとても気に入り、ホワイトハウスに飾ったり、選挙戦のマスコットにするなどと自分のイメージキャラクターにしていたそうです。
一方、同じ頃にドイツのマルガレーテ・シュタイフの興したシュタイフ社によって、元々はルーズベルトの逸話と無関係に1902年に作られた熊のぬいぐるみが大量にアメリカに輸入されており、その発注が1903年3月のライプツィヒのトイ・フェアへの出典に端を発するなど公的記録が残されている事から、世界初のテディ・ベアメーカーとしてはシュタイフ社だとする説もあるようです。